今年も大流行しているインフルエンザ。
みなさんは何か予防をしていますか?
外出後の手洗いうがいや、適度な運動、それに加えて自分自身で免疫を高めることが必要だと思います。
そもそも免疫とは、細菌やウイルスなどの外部からの侵入を防いだり、身体でできてしまった健康を害する細胞を除去してくれる自己防衛機能のことです。風邪などのウイルスにかからないように守ってくれたり、がん細胞の死滅などをしてくれます。
免疫力とは、健康を害するものと闘う力のことを言います。そのため私たちの健康を守るために、免疫力は大切です。
免疫力が低い=外部からのウイルスが侵入しやすくなっている状況です。疲れや寝不足などの体調の変化でも免疫力は低下し、風邪をひいてしまうことがあります。また風邪が悪化しやすく、長く仕事や学校を休まないといけなくあることもあります。
免疫力は、ウイルスと闘ってくれています。この力が弱いと、無理をして免疫反応を働かせてウイルスと闘ってくれます。そのため逆に多くのエネルギーを必要としてしまい、いつも以上に体力を消耗し疲労を感じやすくなってしまうのです。
免疫力が低下していると、花粉症などのアレルギーを引き起こす可能性があります。アレルギーは体内に花粉などの異物が侵入したときに免疫機能が過剰に反応して起きます。免疫力が低下しているため、正常に機能して闘えなくなってしまった結果、症状が出てしまいます。
体にある免疫細胞の多くは腸内に存在しています。そのため腸内環境を整えることは免疫力を上げることに繋がります。腸内環境改善には、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌が効果的です。
ただしヨーグルトから摂取した乳酸菌は胃や腸まで届いた後、善玉菌を増やしてから死滅し、体外に排出されてしまいます。効果を持続させるためには毎日食べ続けることが大切です。。
納豆は免疫力向上を手助けしてくれるビタミンB群をはじめ、ビタミンE、ミネラル類のカルシウムやカリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、リンなどを豊富に含んでいます。
そして納豆菌にはo-157などの病原性大腸菌やサルモネラ菌を予防するほどの強力な殺菌力があります。またサポニンという成分が免疫細胞のエサになり、免疫力も高めてくれます。
アリシンという成分に、非常に強力な殺菌力があります。そのため風邪やインフルエンザなどにも効果は絶大です。ただにんにくの殺菌力は2日ほどで消えてしまうため、こまめに毎日の食卓へ出すことが大切です。
ぬめりに含まれる成分であるムチンは、免疫力を高めて疲労回復させる効果があります。ビタミンB1、ビタミンC、カルシウム、カリウムなどが豊富に含まれます。
またタンパク質の分解を助けるため、免疫細胞に必要なタンパク質の吸収をよくしてくれます。ただムチンは熱に弱く、擦ることで栄養素が失われてしまいます。そのため生の長芋を皮を向き包丁で薄く切って、鰹節をかけお醤油で食べるのがおすすめです。
鶏むね肉には、イミダペプチドという成分が含まれています。この成分は疲労回復・筋肉疲労を防ぐ効果があり、免疫力を高めるのにつながると期待されています。
イミダペプチドの1日の摂取目安は200mg程で、鶏むね肉約100gに含まれています。また、鶏肉にはたんぱく質・ビタミンAなどの栄養も豊富です。
発酵食品の王様とも言われる味噌。体内の酸化の防止や殺菌効果、消化を助ける整腸効果もあります。また便秘解消やがん予防なども期待できます。
朝の一杯として、お野菜たっぷりのお味噌汁を飲むようすると、お腹も心も温まり、おすすめです。
辛み成分であるイソシアシアネイトには、抗酸化作用があります。また豊富に含まれているジアスターゼという消化酵素は、食べたものを速やかに消化し、効率よく吸収する助けをし、代謝のアップにも役立ちます。
これらの成分は熱に弱いため、大根おろしで食べるのはいかがでしょうか。納豆に加えたり豆腐の上に乗せたりして、そのまま食べてみてください。
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・カルシウム・鉄分を豊富に含み、活性酸素を抑える抗酸化作用があります。また辛味成分であるイソチオシアネートは、殺菌効果や消化促進効果、デトックス効果や肥満防止の効果があります。
小松菜はほうれん草のように灰汁(アク)が強くないため、1cm幅に切ったベーコンと一緒にサッと塩こしょうで炒めるとかさも減って美味しくたくさん食べられます。
カリウムが豊富に含まれており、体内の余分なミネラルを排出し血圧を調整する作用があります。そのため、高血圧や脳梗塞、動脈硬化の予防といった効果が期待できます。
また黄色のバナナより、シュガースポット(黒い斑点)が出たバナナの方が免疫細胞の活性が高いという報告もあります。買ってきて、少し時間を置いてから食べてみましょう。
かぼちゃの鮮やかな黄色はβカロテンの色です。このβカロテンは体の中で必要に応じてビタミンAに変換されます。
ビタミンAには免疫力低下で発症する病気を抑える効能があり、ウイルスはもちろんのことガン予防などにも効果があります。風邪予防にもとっても効果的で、冬至にかぼちゃを食べるのは風邪予防の意味があるためです。
優れた抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eを多く含んだ代表格の食べ物といえば、ブロッコリーです。ビタミンCは免疫を高めてくれ、ビタミンAやビタミンB群は、皮膚や粘膜の抵抗力を高めてくれます。シチューなどに食べやすい大きさにカットしたブロッコリーを加えると、栄養が逃げ出さずにすべて食べることができます。
緑茶に含まれるカテキンという成分には、非常に高い殺菌作用があり、細菌やウイルスを退治して免疫力を高めてくれる効果があります。
また緑茶でうがいをすると外部からの細菌が侵入するのを防いでくれます。風邪予防にも効果的です。緑茶に含まれるフラボノイドという抗酸化物質が細胞を活性化させ免疫力を高めてくれます。
ゴマの小さな一粒にはビタミンのB1やB2、E、カルシウムや鉄分・リンが豊富に含まれており、糖質の代謝に欠かせないB1と強い抗酸化力で老化を防いでくれるビタミンEが特に多いのが魅力です。
胡麻は大量の摂取が難しいため、サラダや和え物にプラスしたり、ヨーグルトやスムージーに加えたりとちょい足ししてみてはいかがでしょうか。
アーモンドは、ビタミンB1をはじめB2、リンやカルシウムなどが様々な栄養素を持ちます。また強い抗酸化作用を持つビタミンEも豊富です。
ただし、脂質が主成分で、10粒でご飯1/3杯分に相当するカロリーがあるため、食べ過ぎには注意します。また市販の加工品には塩分が多く含まれるものもあるため、購入時は無塩のものを選びましょう。
アボカドは別名、森のバターといわれています。果肉の約20%が脂質なためです。しかしこの脂質は植物性で、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸です。動物性の脂質と異なり、コレステロールを増やすことなく、中性脂肪も減らしてくれる非常に優れた働きがあります。
また老化を招く原因の活性酸素を防ぐビタミンEも豊富に含まれ、抗酸化作用を高めてくれます。アボカドはサラダへのトッピングや、スライスしてわさび醤油で食べるのも美味しいです。
ジンゲロールという成分を含み、ウイルスなどを殺菌する働きがあります。そして血行を促進して、体を温める効果があります。
生姜は、加熱して食べることで体が温まるため、冷え症でお悩みの方は加熱した生姜を摂りましょう。熱を通すと生の生姜を摂るよりも殺菌効果は弱まりますが、十分な栄養素を摂ることはできます。お味噌汁にプラスしてみてはいかがでしょうか。
人参の中に豊富に含まれているカロテンは、強力な抗酸化作用があります。また粘膜を健康に保つ効果もあります。口やのど、鼻、肺、胃、腸などの粘膜を健康に保ち、病原菌が体内に侵入するのを防いでくれます。
また皮膚を健康に保つ働きやガンを予防し抑制する効果があります。千切りにしてごま油でサッと炒め塩こしょうで味付けをすると、嵩も減りたくさん食べられますよ。
かぼちゃや人参などの緑黄色野菜と比べ栄養価が低いと思われがちですが、こうした淡色野菜は免疫力をあげる力は強いです。なぜなら白菜は、発がん物質を体外へ排泄するミネラルを豊富に含んでいるためです。
抗がん作用のある成分もあり、がん予防の効果もあります。暑い時期はサラダにして、寒い時期はお鍋に入れて食べることをおすすめします。
たまごは栄養バランスに大変優れており、免疫機能の維持と向上、免疫細胞の強化に役立ってくれる食材です。良質のたんぱく質、ビタミンAやB1、B2、D、E、鉄分やミネラルなど、人間に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
さらにたまごには、たんぱく質のもとで体内で作ることが出来ない必須アミノ酸がバランス良く含まれています。免疫細胞もこのアミノ酸から作られて いるため、必須アミノ酸の摂取は免疫力を高めるのに必要不可欠です。1日1個以上は食べるよう心がけましょう。
人がいつまでも元気で過ごすためには、体の中から健康にしていく必要があります。必要な栄養素をしっかり摂り免疫力を上げ、良質な睡眠と適度な運動を心がけ、病気に負けない体作りをしていきましょう。